「永松道場」道場主 神経情報処理講座 神経計算理論 教授 工学博士 永松正博
 
〈研究事例〉ニューラルネットワークで“制約充足問題”を解く。
脳内での情報処理というのは、脳の中に持っている知識や新たに直面 する状況など、さまざまな制約をすべて満足させる解を見つける―つまり“制約充足問題”を解くということですが、私たちは新たなニューラルネットワークを使って複雑な制約充足問題をクリアし、状況に応じた柔軟性・即応性と深い推論を用いた予測、この両方を兼ね備えたシステムを実現したいと考えています。具体的には、当研究室で開発した「ラグランジュの方法」をベースにしたさまざまなニューラルネットワークを応用し、未知の環境において与えられた指令を実行するロボットの開発や複数のニューラルネットワークを同時に実行する(超並列の並列実行)研究などを進めています。

〈出稽古パッケージ〉ニューロコンピューティングによる制約充足問題の解法 力学系の設計による解探索に挑戦してみよう。
制約充足問題の理論について、従来のホップフィールドのニューラルネットワークでの解法はどうだったのか、そして私たちが開発した 「ラグランジュの方法」で、それがいかに乗り越えられたかを学んでもらいます。実習では、まずJavaを使ったオブジェクト指向プログラミングを習得して、ホップフィールドとラグランジュの方法、それぞれのニューラルネットワークのシミュレータを作成した上で、力学系の設計方法と改良方法について実践的に学習します。プログラミングでなく、ニューラルネットワークの力学系を設計することで解の探索ができることを理解してもらい、将来、超並列でアルゴリズムを作ろうとする際などに、活かしてほしいと思います。

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