「和田道場」脳型情報処理機械講座 人間機能代行システム 准教授 博士(工学) 和田親宗
 
(研究事例) いま、困っている人を福祉工学で支援したい。
障がい者や高齢者の失われた感覚機能や運動機能を、何らかの工学的なシステムで代行・補助することが、当研究室の大きな目標です。たとえば、脳卒中後の歩行リハビリを支援するシステム、視覚障害者に周囲の環境情報を呈示して目的地へ誘導するシステム、盲ろう者や上肢麻痺者のコミュニケーションを支援する方法など、さまざまなアプローチで問題の解決に取り組んでいます。とくに福祉工学分野の研究開発では、障がい者や高齢者の具体的なニーズから発想し、それぞれの特性にあった装置を設計することが重要です。医療・福祉施設など現場での評価を経て、最終的には企業と一緒に装置の実用化へと結びつけ、研究成果を社会に還元したいと考えています。

(出稽古パッケージ)心理物理実験手法/刺激に対する“頭の中のモノサシ”を可視化する。
音や光や触覚など、ある刺激(物理量)を与えたときに、人間の感覚がどのくらいの量や強さ(心理量)として感じたか、その関係を調べる「心理物理実験」を行ってもらう予定です。刺激に対する閾値や感じ方は人によって違いますが、刺激に対する“頭の中のモノサシ”を外に出して見えるようにすれば、その差異を客観的に比較することが可能です。出稽古では実際に、ある特定の刺激(物理量)を変化させる実験を行い、被験者の心理的な反応を数値化したり、グラフ化する手法を学んでもらいます。とくに福祉工学では、人と機械が接するインタフェースが重要ですが、こうした心理量の数値化によって、人間の感じ方や特性を設計に反映できるようになります。

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