研究紹介

  • 本研究室が目指すもの

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     本研究室では、脳型知能を実現する学習アルゴリズムの開発と学習理論の研究に取り組んでいます。これらを通して知能の原理を発見することが目標です。

     人工知能や知能ロボットを自動車や飛行機に例えるなら、それらを動かす「知能のエンジン」を作ることが本研究室の目標です。たくさんの経験やデータを統合し、普遍的な知識を発見するアルゴリズム開発を通して、「知能ってなんだろう?」という問に答えたいと思っています。 応用面では人工知能やビッグデータ解析などさまざまな分野への利用が考えられます。中でも人間同士のコミュニケーション解析は中心的に取り組んでいきたいテーマです。また科学面では、学習理論の究明を通して、脳・神経科学や認知科学との接点を探っていきます。

     本研究室ではニューラルネットおよび統計的機械学習をベースにしつつ,高次の知識獲得を実現する学習アルゴリズムの開発と学習理論の研究を行っています.特に非線形テンソルモデリングやマルチタスク学習、メタ学習などのアルゴリズム開発とその応用を中心的に取り組んでいます.これらの成果を実応用につなげつつ,認知科学や脳科学との橋渡しをめざします.




現在取り組んでいる研究テーマ

  • 1. マルチな学習

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     わたしたち人間は、さまざまな感覚入力や記憶を統合しつつ、同時にさまざまな角度から分析し、理解できます。統合的であり、同時に多視点的です。本研究室では、さまざまな角度から集められたデータを統合的にモデリングし、さらにさまざまな視点から解析できるアルゴリズムの研究をしています。複雑なビッグデータ解析を丸ごと理解できる強力なアルゴリズム開発に取り組んでいます。

     本研究室では、潜在空間モデルを利用した非線形テンソル解析法を開発しています。また複数の非線形テンソル解析を組み合わせることで、複雑な構造を持つデータを統合的に解析し,可視化するツールも実現しています。 (非線形テンソル解析、マルチモード解析、マルチビュー学習、多面的可視化)


    fig:風景画像の同時解析

    テンソルSOMによる風景画像の同時解析.回答者の分析,風景画像の分析,印象の分析をひとつの統合されたモデル上で行なえます。テンソルSOMはマーケティングのデータ分析にも応用されています。


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  • 2. メタな学習

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     わたしたち人間は、データを言われるがまま学習する学習機械ではありません。「これは学習する必要があるだろうか?」、「前回と今回の学習の違いは?」など、ひとつ上の視点から考えることができます。それを通してより深い理解や、普遍的な法則性を見つけることができます。 本研究室では、このような人間の知能がどのようにアルゴリズムとして実現できるか解明したいと考えています。

     学習器の集合を学習する「メタ学習器」の実現を通して、高次の普遍的ルールや法則性を発見する学習理論の究明を目指しています。本研究室では多様体学習をファイバー束に拡張したマルチタスク多様体学習を基盤にして、高次知識獲得の学習原理の発見に取り組んでいます。 (教師なしマルチタスク学習、メタ学習、マルチレベル学習)


    fig:メタ学習による普遍的法則の発見

    別々のシステムから得られたデータから、共通する普遍的法則を見つける問題は不良設定問題で、簡単には解けません。私たちは、「学習器の集合を学習する」すなわちメタ学習のアプローチでこの難問に挑戦しています。


     

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  • 3. コミュニケーションの学習

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     わたしたち人間はコミュニケーションを通して、互いの共通点や違いを知ります。またそれぞれの役割などを自覚することもできます。本研究室では、コミュニケーションを解析するアルゴリズム開発を通して、コミュニケーションの本質を理解できる脳型知能の実現をめざしています。

     メタ学習や非線形テンソル解析の研究成果を利用して、コミュニケーション解析の研究に取り組んでいます。電子メールデータのトピック解析、コミュニティにおけるロール解析、スポーツチームのマルチグループ解析、教育現場におけるインタラクション分析などの研究に取り組んでいます。 (ドキュメント解析、コミュニティ解析、マルチグループ解析、インタラクション解析)


    fig:集団と個人の同時解析

    サッカーチームのチームカラーは、選手の平均値だけでは表現できません。さまざまな個性を持つ選手の集合として捉えてはじめて理解できます。私たちの手法は、個性を平均値に押しつぶすことなく集団をモデル化できます。また教育現場におけるコミュニケーション解析にも応用したいと考えています。


     
    fig:観察者の視点の推定

    コミュニティでは、お互いに相手を理解しようとします。本研究室では、複数の観察者から得られたデータから観察者の視点を推定する研究を行っています。


     

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  • 4. 「隠れた本質」の学習

  •  わたしたち人間は、与えられたデータを丸覚えするのではなく、データに潜む本質をうまく発見して知識に変えることができます。だからこそ、未知の状況でも知識を使って対処することができます。本研究室では、データに潜む「隠れた本質」を見つける学習アルゴリズムの開発と学習理論の研究に取り組んでいます。

     データから良い潜在変数を発見するためのアルゴリズム開発に取り組んでいます。多様体学習による連続潜在変数モデルを基盤にしつつ、メタ学習や非線形テンソル解析へ拡張するための基盤アルゴリズム開発を行っています。 (次元削減、可視化、多様体学習、潜在変数モデル)


    fig:隠れた本質の発見

    私たちの出発点はニューラルネットの自己組織化マップです。それを現代的な機械学習の枠組みに発展させ、「隠れた本質を推定する」アルゴリズムの実現に取り組んでいます。


     

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本研究室の業績

  本研究室の業績を紹介します.

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