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日本酒と私 -福岡で出会った日本の酒文化-

By ai投稿日時29 5月 2013

「日本で一番惹かれるものは何ですか」と聞かれたら、ちょっと恥ずかしいけれど、多感な男としてはやはり酒が挙げられる。
 実は、来日前は日本酒を飲むことはなかった。だが、「清酒を一杯飲んで、友達になろう」といった広告の文句を聞いて、私は日本酒に対して神秘的な感じを抱き、いつか是非日本へ行って、本場の日本酒を飲んでみようと思った。しかし、留学して、実際飲んでみたら、アルコール度数の低さに失望してしまった。
 私の国では、強い酒が一番人気がある。特に私が住んでいた地方は、冬は気温が零下四十度ぐらいまで下がるので、強い酒がもたらす効果で寒い冬を越す習慣が昔からあって、老若男女を問わず誰でも強い酒が飲める。だから、私も薄い酒があまり好きではない。しかし、日本で一年間の酒生活をして、私は日本酒にものすごく興味を抱くようになり、心で酒と文化を一緒に味わうようにまでもなってきた。そして、今から思うと、日本に来たばかりの時は、日本の習慣や文化などがまだ理解していなかったので、日本酒の良さというか美しさが分からなかったのだろう。
 この一年、日本語と日本文化を勉強して、日本酒に関することも少しずつ知ってきた。日本酒は、日本特有の製法で作られる。特に、米と麹と水を主な原料とする醸造酒の清酒が有名である。有名な産地と言えば、日本の伝統文化が盛んな古い町である京都を中心とした関西と近畿地方である。いつ頃造られるようになったのかは定かではないが、稲作が定着した後、米が豊かになってからのことだと思われる。日本酒は、時間の流れと王朝の交代にもかかわらず太古から親しまれてきた文化の粋だと思う。私は日本酒を飲むと、日本文化や日本独特のイメージまでもが浮かびあがってくる。
 日本酒は、上品な香りだけではなく、舌に付くとさっぱりして、飲み飽きない。目を閉じて飲みほしても、その優雅な香りが喉に残って、しばらく消えない。少し飲んで心で味わっては、古い戦国の物語や忍者の伝説といった、今は見ることのできない日本の歴史物語がいつまでも消えない酒の香りと一緒に漂ってくる。もう少し飲むと、胃が温かくなって、日本人ならではの親切さが心に染み入る。三杯飲んだ後、全身が優しく包まれるような感じになり、日本特有の和の礼儀を身近に感じる。やはり日本は素晴らしい、やはり日本酒は素晴らしいと口に出さずにはいられない。
 日本特有の曖昧さも酒で生き生きと表されると思う。日本的な話し方、極めて丁寧で、断るにしても直接ではなく相手への思いやりや尊重を伝える。それは言わば、甘美に香る日本酒そのものではないだろうか。一年前の私みたいな強い味を求める人にはなかなか分からないものだ。だから、日本的な優雅さに慣れていない外国人はその日本特有な曖昧さに困るのだと思う。
 日本酒の薄さは、桜がひらひら舞い落ちる感じに繋がり、静かでロマンチックでもある。しかしその一方で、サムライのイメージでもある。酒は武士を語る上で必要不可欠なものだと思う。武士の侠気、正義の刀、そして上品な美酒、どれ一つとして欠けてはならない。
 私の国と同じように、日本の詩人や文豪なども酒を薬に喩える。「酒は百薬の長」といった言葉もある。私は酒は英雄の涙だと思う。英雄なら涙を心に流すしかない、他人に見せてはいけない。日本へ来る前、日本人はあまり酔っ払わないと聞いたが、この一年の生活を過ごして、酒に酔った人をたくさん見る。やはり人間は誰でも心の中に誰にも言えない悩みや挫折を抱えている。飲もう、飲もう、苦しみを全部酒と一緒に流し、グラスを上げて下げる間に、刹那的な解放が重なり、すべての不快が流される。やはり心を治すものは、酒である。
 また、日本の飲酒年齢について言えば、二十歳というのは他の国より相当高い。この二十という数字には責任という意味が含まれているのだろう。酒が飲めるようになると、遊んでばかりいてもいい少年時代も終わり、社会を背負う責任が肩にのしかかってくる。これからは、失敗すれば酒で慰め、成功すれば酒で祝い、何にも挑戦し、生きていかなければならないのだ。
 日本酒から思い浮かぶものが大変多くて、言い尽くせない。だから、日本酒を味わうことは大変楽しい。やはり日本、やはり日本酒。古い国が魅力的な文化を育てる。魅力的な文化で上品な酒が造られる。私は日本が大好きで、日本の酒が大好きである。

Datestamp: 
Wednesday, May 29, 2013
By: 
ai

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