あなたはここにいます脳型ロボット工学 -脳神経科学/ロボット工学融合の新たなアプローチ

脳型ロボット工学 -脳神経科学/ロボット工学融合の新たなアプローチ


(京都大学 大学院情報学研究科 知能情報学 講義)

 概要: 私たち「人」の知はどのように生まれてきているのだろうか。外部観測に基づくシステム同定や行動主義心理学では、長らく脳をブラックボックスとして扱ってきた。現代のロボット工学は少なからずその影響を受けてい る。一方で、脳神経科学は、生理学や解剖学を基盤とした物理・化学的分析的手法に加え、認知心理学の機能的(情報論的)視点を導入することで、我々の 脳の情報処理装置としての原理解明に迫っている。近年注目される応用脳科学では、更に「人」の個性、発達過程や社会性までも扱うことが期待されている。つまり、脳の情報論は、個体の閉じたシステム論に留まること無く、他者との関わりや社会性を背景とした状況依存性を扱う方法論へと発展する必要がある。ここでは、国内外で機運が高まるNeuromorphic engineering , devices &robots という構成論的アプローチを紹介し、その意義と有効性について考察する。再構成の手法と結果を紹介しつつ、その将来像の一例として、脳を再構成し実装するロボットを創ることで発生しうる倫理的問題についても議論する。

参考文献:
 Krichmar J & Wagatsuma H: Neuromorphic and Brain-Based Robots (Cambridge University Press, 2011)



  • 講義名: 情報学研究科知能情報学専攻特殊研究I・後期講演会
  • 研究テーマ:脳型ロボット工学/生命体のリズム協調原理の理論的研究 /ニューロインフォマティクス
  • 講師: 我妻広明 【九州工業大学生命体工学研究科・准教授】 http://researchmap.jp/wagaKBR_/
  • 日時・教室:2011/11/17(木) 14:45〜16:15・工学部総合校舎111教室
  • シラバス: http://www.i.kyoto-u.ac.jp/curriculum/syllabus.html