「松岡道場」道場主 高次脳機能講座 学習記憶理論 教授 工学博士 松岡清利
 
〈研究事例〉世界のロボット開発者が利用する「松岡振動子」。
現在取り組んでいる研究の一つは、生命体の周期的な運動を模した数学的モデル「Matsuoka oscillators」を使った研究です。このモデルは私が20年ほど前に発表したものですが、数年前から世界中のロボット研究者の間で評判となり、ロボットを動かすのにさかんに利用されています。当研究室ではかなり複雑な動きに挑戦し、鉄棒の大車輪をするロボットや皿回しロボットなどを開発しました。今後はより実用的なロボットへの応用を考えています。もう一つは「聖徳太子プロジェクト」と名づけた研究です。独立成分分析という手法を使って、同時に聞こえる複数の音声の中から特定の音声信号を分離するもので、ロボットやカーナビの音声認識などに利用できます。

〈出稽古パッケージ〉信号処理技術 信号処理で、数学的な素養に磨きをかける。
生体信号などランダムな信号が発生するところでは、必ず信号処理の必要がでてきます。生命体工学の分野では、誰もが身につけておきたい基本的な素養の一つですが、信号処理の勉強というのは初心者にはなかなかとっつきにくいものです。その理由は、一つにはランダムな信号を扱うには統計的な処理を知っておく必要があるという点と、もう一つは信号を見るときに、高周波成分、低周波成分といったように周波数領域でものを考え、成分を分解する必要があるという点です。信号処理を学ぶというのは、つきつめると数学の勉強ということになりますが、当研究室の出稽古を通じて、数理的なものの見方をしっかりと身につけてほしいと考えています。

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