「我妻道場」道場主 Brain-Inspired Systems講座 脳型知能創発システム 准教授 博士(理学)我妻広明
 
研究事例/脳は、動的秩序をもった一つの社会である。
生命体の知性とは、情報の入出力だけで記述できるような自己完結的なシステムではなく、自己の内部で必要な情報表現を創り出すことで認知・行動し、刻々と変化する環境に適応し続けていることで成り立っていると考えています。いわば脳とは動的秩序をもったシステムであり、さまざまな自律的要素によって構成される一つの社会と捉えることが可能です。当研究室では環境と相互作用する生命情報の創発性に注目し、“脳から着想を得たシステム(Brain-Inspired Systems)”を工学的に再構成することで知能についての理解と検証が進むと考え、〈1〉神経数理モデル、〈2〉機能単位モデル、〈3〉単純原理モデルの3つのアプローチで「リアルタイム脳型ロボット」の開発に取り組んでいます。

出稽古パッケージ/脳型ロボットの理論と実践 知能とは何か? 脳を創って考えてみよう。
まず脳の生理学的特質や構造について概観し、脳の機能がどのように数理モデル化できるか、それをいかにシミュレーションするかの具体的メソッドを学習してもらいたいと考えています。神経回路の理論に使われる微分方程式や非線形力学は、コンピュータのプログラミングをやって来た学生にとっては少し遠回りに感じるかも知れません。しかし自分自身の脳を知るいい機会ですし、必ず面白い所にたどり着けるはずです。将来的に幅広い工学分野で生かすことができるので、ぜひトライしてみてください。この出稽古を通じて、知能って何だろう?自分の脳が『悩む』行為って何だろう?といった、いろいろなことを考えるきっかけを提供したいと思っています。
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