出稽古体験披露
 
江口 正徳 博士後期課程2年
●所属研究室:山川研究室 ●出稽古先:古川研究室
 私は平成18年12月〜平成19年7月の間、古川研究室に出稽古に行きました。出稽古では専門知識の習得の他に、先生や学生と研究について意見交換を行うことが出来ました。自分とは違う研究内容やアプローチの話を聞け、とても刺激を受けました。現在でも研究室をこえて相談できる友人に出会えたことは、最大の宝だと思っています。
最後に、自ら門をたたき他の研究室で学ぶ事が、研究の幅を広げる上で大切だと身にしみて実感しています。このような機会を与えて頂き、深く感謝しております。
江里口 優 博士後期課程1年
●所属研究室:石井研究室 ●出稽古先:松岡研究室
 私の場合、2007年前期は学会や競技会等の出張が多かったため、後期10月から松岡研究室にて出稽古に励みました。内容は確率論から始めましたが、後期になっても所属研究室のイベントが多かった私は、欠席することも少なくありませんでした。そんな中、松岡先生並びにチューターの学生方の支援のお蔭で、自分のペースでじっくりと学び進めることができました。
実は、最も興味を抱いていたのは他研究室のスタイルで、学生の人数や研究スタイルの違い等を知ることができ、とても貴重な体験となりました。これを機に、それぞれの研究室の専門分野を活かして協力し合い、交流の輪も広がっていけば良いなと思いました。
神田 敦司 博士後期課程1年
●所属研究室:石井研究室 ●出稽古先:古川研究室
 大学院GPにおける出稽古システムを受講して何よりの成果は、自分の視野が広がったことです。 出稽古のカリキュラムは、基礎・演習・研究の3項目に重点を置いてもらいました。「基礎」においては、出稽古先の研究室の専門分野の基礎を学び、「演習」においては、習得したかった技術を実際に用いて理解を深めることができ、「研究」においては、自分の研究への応用方法を教官・チューターの方々と共に考察したことで、自分の研究に足りなかった背景や技術を知ることができ、また、「基礎」で学んだ知識についての理解を深めることができました。
出稽古の3ヶ月は研究と学習が十分にできた、充実した期間でした。またこのような機会がありましたら、別の研究室にも出稽古に行きたいと思います。
金子 宗司 博士後期課程2年
●所属研究室:古川研究室 ●出稽古先:ジァン研究室
 出稽古は、学生にとって敷居が低く気軽に他研究室の門を叩けること、また、時間配分を先生と相談し自由に決められる点がよかったです。中でも一番のメリットは、学生がリフレッシュできる期間を設けられる点です。博士後期課程の学生には、研究室の人間関係や研究が進まないことで追い詰められる人が非常に多いです。その結果、退学する学生、学校に来られなくなる学生がいるのも事実です。そのような時に、出稽古で環境を変えリフレッシュできることは、学生にとって大きな救済となると感じました。博士後期課程への進学を勧める一方で、その学生を潰してしまうのは大学としても大きな損失です。だからこそ、この出稽古システムは続けていって欲しいと感じました。
森 雅則 博士後期課程2年
●所属研究室:古川研究室 ●出稽古先:ジァン研究室
 本出稽古で学んだチームマネジメントの知識は、これから社会に出てから必要とされることばかりでした。座学および実地での体験を交えながら、自己の管理、チームの管理、指示と報告、文章の構成力等々、多岐にわたる内容について学ぶことができました。
 出稽古で経験した全てが、仕事あるいは研究をスムーズに進めるために必要なことであり、知らなければ実践するのが難しい事ばかりでした。これからの研究の計画に生かすことはもちろん、来年度以降の就職先においても活用していきたいと考えています。
大谷 誠 博士後期課程1年
●所属研究室:古川研究室 ●出稽古先:ジァン研究室
 今回、出稽古先としてJahng研究室に行っています。Jahng研究室のテーマは他の工学系の研究室とは雰囲気が異なり、習うことすべてが新鮮です。私はCOEとして、博士前期課程でも他の研究室で学習および研究を行っていましたが、出稽古との質の違いはあまり感じませんでした。出稽古スタート時も、まず、指導教官とのミーティングを重ね、何をしていくのか、どういうスケジュールでやっていくのかということを話し合いました。それによって、自分のペースに合わせたスケジュールで学習できていると感じています。
真田 篤 博士後期課程1年
●所属研究室:石井研究室 ●出稽古先:神酒研究室

 出稽古では実習を通してFPGAの開発の基礎を学ぶことができました。これまで、FPGAは少し扱ったことがあったのですが、周りに使っている人がおらず、ほとんど独学だったために理解できていない部分もありました。今回の出稽古では、理解不足だった部分を中心に学ぶことができました。独学でやっていた頃と比較して、非常に効率よく学ぶことができたと思います。今後の研究でFPGAを使用していくので、今回学んだことは役立つと思います。

園田 隆 博士後期課程2年
●所属研究室:石井研究室
●出稽古先:ジァン研究室、つくば大学

 私は、本学の出稽古制度を二度利用させていただきました。一回目は出稽古制度利用者の第一期生として、何もかもが初めてで大変な中でも新鮮な気持ちで取り組むことができました。出稽古の内容は、プロジェクトマネジメントということで、チーム運営や自己管理などを仮想会社の社長として実戦形式で学ばせていただき、人の中で働くということの難しさや面 白さを実感しました。二回目は他大学の研究室へ出稽古に行き、自分の研究テーマに必要な技術を専門的に研究されている研究室で習得する機会を得て、高い知識や技術を身に着けることができました。このような学習の機会をいただけたことを心より感謝いたします。

高橋 和志 博士後期課程1年
●所属研究室:花沢研究室 ●出稽古先:立野研究室

 私は現在、花沢研で脳内での視覚機能の処理メカニズムについて、神経科学的なアプローチと心理物理学的なアプローチで研究しています。脳について知るには広範囲な知識が必要とされ、世間では心理・生物・数理モデル等の様々なアプローチから研究がなされています。私は心理実験と生理実験のデータをモデル化する技術を習得したいと思い、数理神経科学を学ぶために立野研に出稽古に行きました。立野研では数理モデル作成の視点から神経科学を一から学べ、最終的には生理実験のデータから数理モデルを作成する手法を学べました。このように他分野の研究室で学んだ結果、多数の視点から研究が出来るようになり、研究に対する視野が広がったと思います。

田中 秀樹 博士後期課程2年
●所属研究室:森江研究室 ●出稽古先:立野研究室

 所属研究室では、脳機能に学んだ新しい情報処理ハードウェアの開発に関する研究を行っています。この分野では、ハードウェアだけでなく数理モデルの知識も必要であり、双方一体での研究が必要となります。しかし、研究を進める上で、以前から自分にはモデルの知識が不十分だと感じていました。そこで、今回出稽古パッケージで数理モデルの基礎を学ぶことにしました。
今回の出稽古では、講義と実習という構成で基礎と応用の双方を学ぶことができ、とても有意義なものになりました。特に、講義とは違い、指導教員から個別に指導して頂くことは普通ではなかなかできないことです。3か月という短い期間でしたが、この貴重な経験を今後の研究に活かしたいと思います。

常盤 達司 博士後期課程2年
●所属研究室:山川研究室 ●出稽古先:オタゴ大学

 私は、Otago大学(NZ)で三ヶ月研修を積みました。海外で共同研究をするためには、様々な手続きが必要であり、当初はとても戸惑いましたが、貴重な経験となりました。本滞在を通して私が感じたのは、孤独感と研究を進めるための英語力の必要性でした。期間中、研究活動や日常生活で予期しない事が多々起こりました。その度に、自分の置かれた状況を冷静に判断し、最善の対処策を考え、実行しました。その過程は何かの実践訓練を受けているようで、とても有意義な体験でした。今回の滞在で得られた経験・友人は、私の一生の財産になると確信しています。このような機会を与えてくださったGP関係者の皆様に深く感謝いたします。ありがとうございました。

山本 尚幸 博士後期課程2年
●所属研究室:石川研究室 ●出稽古先:ジァン研究室

 私にとって、出稽古パッケージにおいてもっとも印象深いことは、新しい価値観の発見です。
自研究室とは異なった環境では、自分の立場や周りとのコミュニケーションも変わってきます。本来の所属から離れてみることで、今までの自分の役割、自分が出来ていたことや人に頼っていたことなどを再確認することができました。
そうした経験の中で見つけた自分の長所を伸ばし短所を改善するよう、自ら努力したり周りに助力を求めるなどの工夫をすることで、よりよい活動が行えるものと思います。

吉塚 武治 博士後期課程3年
●所属研究室:宮本研究室 ●出稽古先:山口大学

 私は、ネオコグニトロン型神経回路モデルを用いた両眼立体視の研究を行っていますが、技術的に苦戦していました。そこで、GP出稽古修行型の分野横断研鑽システムを活用し、山口大学 庄野逸 助教授の下に出稽古に行きました。結果、本出稽古期間中にネオコグニトロン型神経回路モデルのプログラム開発のノウハウを取得することできました。この事は、この出稽古システムが有益な技術支援/教育システムである事を指し示していると思います。更に、他大学/研究室の人々と交流し、異なる文化の雰囲気を味わう事は、非常に良い刺激となり、技術的な側面だけでなく、文化的な側面においても非常に良い経験を得る事ができたと考えています。


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