ロボット

Hibikino-Musashi@Home (HMA) ではチームオリジナルロボットExi@とトヨタ自動車が開発しているHSRを用いて,人工知能を始めとしたソフトウェアの開発を行っています.

Human Support Robot (HSR)

HSRはトヨタ自動車株式会社が開発したホームサービスロボットです.世界中の大学や研究機関でソフトウェアを中心とした開発が行われています.また,ホームサービスロボットの性能を競い合うRoboCupやWRSなどの競技会では標準プラットフォームとして採用されています.

HSR

Hibikino-Musashi@Homeでは物体認識とアームや台車の制御に特に力を入れて研究開発を行っています.

ロボットが物体を認識するためには膨大な量のデータを使用した学習が必要です.HMAは学習データを高速に生成し,物体認識を行う人工知能を訓練するシミュレータの開発を行っています.

家庭内で人間を支え人間と共に働くロボットには,安全性を確保しつつ高速で滑らかに動作することが求められています.HMAはアームと台車を同時に制御する技術の開発を行い,ロボットの動作の高速化に取り組んでいます.

TAMr-M[1]

TAMr-M(Transportable AI-driven Mobile robot for Manipulation)は「持ち運び可能, transportable」をコンセプトにしたHMA独自のロボットです.カチャカをはじめとする市販されているロボット部品を多く採用しており,新たなロボット標準プラットフォームを目指して開発を進めています.

  • マニピュレータ
    • MyCobotPro600
  • 移動機構
    • カチャカ
  • フレーム
    • カチャカシェルフ(3段)
    • 最上段の天板を自作の天板(ステンレス製)に置き換え
  • 制御用コンピュータ
    • ROG Zephyrus M16 GU604VY
  • RGB-Dカメラ
    • Gemini 336
  • エンドエフェクタ
    • Adaptive gripper
  • バッテリー
    • リン酸鉄リチウムバッテリ(BLUETTI AC50B)

SABO(佐保)

SABOは介護現場での活用を想定して開発を進めているサービスロボットです.特に配膳や下善などの間接介護,ゴミ捨てや片付け等の周辺業務を自動化するためのロボットハードウェアおよびソフトウェアの開発を行っています.九工大発スタートアップ企業TriOrbが開発した球駆動型移動台車,TriBaseに大画面縦型ディスプレイを取り付け,円滑なコミュニケーションの実現を目指しています.

文献

[1] 小林遼平, 渡辺太貴, 有村幸峻, 吉村航, 藤野友彰, 水谷彰伸, 磯本航世, 丸野稜雅, 寺島凌, 山口紘正, 田中悠一朗, 田向権, “TAMr-M(Transportable AI-driven Mobile robot for Manipulation)の開発,” 第12回インテリジェントホームロボティクス研究会, 2024.